[心理学]カチッサー効果とは?-誰でも簡単に要求を通せる?

カチッサー効果

ここ数年、急激に流行っている「AI(人工知能)」に期待されることとして、あらゆるものの自動化が挙げられます。定型的な仕事は機械にやらせてしまおうということですね。

さて、実は私たち人間を含むあらゆる生物も自動化のシステムを採用することで効率よく生き抜いています。ですがこのシステムには致命的な弱点があります。

それは条件さえ整ってしまえば(たとえ適切でない場合であっても)私たちは思考を経由することなく反射的にあらかじめプログラムされた行動をとってしまうというものです。このような現象のことを「カチッサー効果」と呼びます。

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ーカチッサー効果とは

大衆向けの和製心理学用語です。かなり意味が混同されて広まってしまったので明確には言えないのですが、ここでは’ある刺激によって、なんとなしに、特定の行動を起こしてしまう心理現象’という意味を採用します。

由来はアメリカの心理学者であるロバート・チャルディーニ氏著の「影響力の武器」の和訳版で、私たちの自動的な反応とそれを起こす刺激のことをプログラムの記述されたテープとその再生ボタンにたとえ「カチッ・サー(Click, Whirr)」と表現したことからです。

ーどうして?

元も子もないのですが、できるだけ自動化する方が便利だったからです。

たとえばライオンに襲われた際、逃げるか、戦うか、話し合うかをいちいち検討するより、反射的にさっさと逃げてしまった方が生存する確率が高いと言えます。したがって、このような自動化する能力を備えることは生きる上で必須であったと言えるでしょう。

ー交渉テクニックへの応用

カチッサー効果を交渉へ応用する際、よくあげられるのは「相手に要求をする時は何らかの理由づけをすることで、その理由の妥当性とは関係なく承諾される可能性をあげることができる」というテクニックでしょう。

簡単にいうと要求をする際は「〜なので〜させてほしい」という構文を使うと良いということです。中にはこのテクニックのことをカチッサー効果としている記事もあります。由来は先ほどの「影響力の武器」で「カチッ・サー」の具体例として紹介された「自動化は低級な動物のみならず、人間にも起こるのか」を実験した際の実験方法です。この文章でも以降、この交渉テクニックの使い方を紹介していきます。

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ー使い方

このテクニックの強みは「〜なので〜させてほしい」という構文さえ使っていれば、その理由が明らかに妥当でなくても有効な点です。

たとえば、あなたが仲良くなりたいと思っている相手を食事に誘う際には「食事に行こうよ」と誘うのではなく「美味しいお店を見つけたから食事に行こうよ」とすることで承諾される可能性が上がります。

冷静に考えてみれば、相手にとってあなたが美味しいお店を見つけたことと一緒に食べに行くことは全く関係ないのですが、構文が使われているのでカチッサー効果によって承諾しやすくなる、ということです。

ちなみにテクニックの元となった実験では「先にコピー機を使わせてほしい」という要求をする際、「コピーを取らなければならないのでコピー機を先に使わせてほしい」と言ってもほとんどの場合で承諾されたそうです。いかに私たちがカチッサー効果に支配されているかがわかります。

一応このテクニックには注意点がありまして、相手にとって困難な要求であればあるほど効果が落ちます。先の実験では同じ構文を使ったにも関わらず、5枚だけコピーを先にして良いか頼んだ場合と比べて、20枚のコピーを先にして良いか頼んだ場合では明らかにその効果に差が生じました。

ーまとめ

いかがでしたでしょうか。カチッサー効果を応用した交渉テクニックには先ほど述べたような注意点がありますが、簡単に使えて、なおかつ効果的です。

したがって、あまり気にせずにとりあえず使ってみるのも良いと思われます。ぜひ試してみてくださいね。

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