[心理学]小銭効果とは?-お札より小銭を使う方が、罪悪感がない?

小銭効果について

皆さんは日々の生活の中でお金に対してどのような意識がありますか?

また、小銭と紙幣ではどのような価値観の違いがあると思いますか?

お金は非常に繊細であるため様々な問題を生み出す元になることはご存じかと思います。そんなお金に関して、私たちはとても面白い認知的な固定観念を持っているのです。

実は、私たちは潜在的に小銭をお札より軽視する傾向があるのです。もちろんお気付きの方は多いではないでしょうか。

お札を使うより、小銭を使って買い物をした方が罪悪感が少ないと思いませんか?

この効果を“小銭効果”と呼びます。今回はこのお金に関する心理的、認知的効果についてみていきましょう。

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― “小銭効果”とは?

“小銭効果”とは、人々の持つ認知的バイアスの1つで、人は紙幣を使うよりを、同価値の硬貨を使う傾向が高いというものです。

あるいは、より価値の低い硬貨ならば、それを使う可能性はより高まる傾向もあると言います。

この“小銭効果”は両替の出来る可能性が低い大きい額(紙幣)を使わなければならい時に特に現れる感情であり、小銭のみ、またそれが小さい額であればあるほど容易に使われてしまうとも考えられています。

この“小銭効果”は消費者福祉、金融政策、あるいは金融業界一般で使われる心理経済効果でもあります。

この例として特に著名だったのが、2000年代後半から2010年代前半まで続いた世界的な大不況、世界的金融不況の際に発表された、ラグフビー (ニューヨーク大学スターンビジネススクール) とスリヴァスタヴァ (メリーランド大学) (2009) の研究論文によると、あるビジネスマンが雇用者の自動販売機での金銭の使用を観察したところ、紙幣を使うよりも貨幣を使う比率が高かったようです。

また、この二人の教授によると、この“小銭効果”の裏側には、大きい額のお金を使用しないことで、将来的な浪費衝動を抑えるという動機があるのではないかと示しました。

― 発見と応用

・2012年
2012年、雑誌Timeにて、ベルスキー氏とギリヴィッチ氏が発表した内容によると、2009年に発表された“小銭効果”において、精神的会計と呼ばれる、心理効果が働いていると提唱したのです。

この心理効果が働くことにより、小銭に対する観念が変化して、小銭はお金という概念が薄れるという傾向があるのです。

これとは反対に、紙幣は本物のお金として捉える傾向が高くなると言います。

この精神的会計が紙幣の価値をより高めるのです。実はこの2012年の発見は、2009年時点にも発見されていたことでした。

世界的な恐慌に晒された状況において私たちは消費することに対して消極的になってしまうのです。そのため、紙幣を使うことに対しては尚更その効果、つまり“小銭効果”は強調して現れるのである。

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― 日常生活での応用

私たちの生活の中で、この“小銭効果”は多岐にわたり利用可能なのです。

例えば、数年前に500円ランチなどが話題になりましたよね。

これも、お札を出さなくとも小銭のみで支払いが可能だという可能性が高かったためにより購入者が増え、話題になったのでしょう。

ワンコインのみで一日のうちの一食を賄えてしまうというお得感からも、この“小銭効果”は効力を増したのでしょう。

また。コンビニエンスストアなど、安価で必要なものを買いそろえることのできるお店も、この効果を最大限に使える最適な場所であると考えられます。

昨今では不景気という言葉が常に台頭している時代が続いており、その社会的なプレッシャーからも、“小銭効果”が促進されているのではないでしょうか。

また、商品開発などでも、新商品で1,000円を超える買い物を避けさせる企画をする必要があります。

あるいは、1,000円以上を払わなければ買えなかった物を、1,000以下で買えるようにすることで、比較の対象よりも同価値で安価な、つまり経済的に容易に賄うことのできる範囲内で消費が出来るという安心感なども、この“小銭効果”を助長するでしょう。

–まとめ

私たちの生活の中で非常に重要な役割を持つお金。その身近にありつつ、重要性の高いものに私たちは精神的、社会的な選択、行動を大きく影響されて生活しているのです。

“小銭効果”によって、私たちの生活が倹約の中心なものになったり、または、その状況になるように政府や金融業界が統制している場合は、私たちの生活が不安定になってきている証拠ではないでしょうか。

執筆日2019年8月10日 執筆者Yoshi
8月15日編集・校閲

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